ウイングはなぜ飛んで行ったか?



先日もちょこっとお伝えしましたがラストアタックでウイングが台座ごと飛んで行きました

スピードハンターというサイトにはカーボントランクにしか止めていなかったためとか
いろいろ憶測で勝手に書かれていましたので

僕が調べた結果をお伝えします

まず、サイバー号のウイングの固定方法はなるべくオリジナルを損なわないように外見はそのまま

ただし、カーボントランクでは強度不足なので、台座の一番力のかかる前側のボルトは
走行時はシャーシと貫通にて6mmのボルトで固定

本来なら台座の後ろ側のボルトもシャーシに固定した方がしっかり固定できるのですが

高速域のドラッグを嫌うのと、筑波最終コーナーのような回答性を必要とするところではトランクが沈み
後ろに倒れることでウイング角度を減らしています

構造的には富士のような更に高速サーキットでも問題なく機能していたのですが

長年、燃料を入れるたび開け閉めするのにそのつど貫通ボルトを取り外ししていたシャーシ側の
ネジ山が痛んで引っ張り強度に耐えられず肝心かなめのボルトが抜けたため

ウイングが飛んで行きました・・

ただ、残念なのはそのボルトを締めたメカニックはネジ山の不調を感じまわりのスタッフに
伝えたそうですが、対処はされずそのままアタックに入ってしまったようです

もっともそのボルトにどのくらいの力がかかり、抜けた時にはどうなるのか解っているのは
自分だけだったかもしれませんし、なまじ自分がいる事で中途半端な安心感が妥協を
生んだのかも知れません

今回だけはサイバー号らしい落ちにならないようにとカウルまではずしてアンダーウイング周りは
スパナチェックしていたのに、まさかそんなことになっているとは・・・

報告が来る仕組みが出来なかった僕の管理部不足が原因ですね

今回学んだ一つに、もっと気を使わないで走行が出来る車両にする必要を感じました
今後の商品開発の判断材料にします

よってトランクが悪いわけでもメカニックが悪いわけでもありませんので誤解なきようよろしくです

また、このような事はユーザーさんの車でも起こりうる事なので、事例として公開しました